HIV感染予防啓発スイスの“ハードコアビデオ”が醸す物議

2014年10月13日社会HIV感染予防, スイス社会, スイス

社会

HIV感染予防啓発スイスの“ハードコアビデオ”が醸す物議

 

HIV感染予防などのためにスイス政府が作成した啓発ビデオが話

題となっている。

 

多数の男女が抱き合い、性行為に及ぶ様子を描く内容。

「LOVE LIFE No Regrets」(愛 生活 後悔

しないために)と題した予防キャンペーンの一環だが、これには賛

否両論の声があがった。

 

「刺激的で注目された」「まるでポルノ映画」。さらに今夏には一

般市民が参加したポスターも作成されるというが…。

 

 

安全な性行為を連想できない…

 

動画投稿サイト「You Tube(ユーチューブ)」で流されて

いる啓発ビデオは実に刺激的だ。

 

これまでの再生回数は30万回以上。映像では数組の男女、同性愛

者が裸になるなどして性行為に及ぶ様子が1分近くの映像にまとめ

られている。

 

スイス・インフォ(電子版)によると、ビデオは内務省保健局が、

HIV感染などの性病予防や、安全な性行為の必要を訴えるために

作成した。

 

しかし、これらの映像や画像に対し、賛否両論の声があがった。

保健局の担当者は、チューリヒ拠点のドイツ語日刊紙「ノイエ

チャルヒャー ツァ イトゥング」に対し、「(男女、同性愛者双

方に)思いやりがあり、均等な関係を示している」と強調。

 

刺激的な内容が耳目をひいており、キャンペーンとしては成功だと

指摘する関係者もいる。

 

一方、ドイツ語圏のシュヴァイツ・アム・ゾンターグ(電子版)

によると、免疫学者のベダ・スタッドラー氏は、こう疑問を呈して

いる。

 

「性行為は連想させる。しかし安全な性行為をどう伝えようとし

ているのかがまったく分からない」

 

狙いは…“一般参加”で問題を身近にすること

 

日本では、大阪を含めHIV感染者、エイズ患者ともに増加傾向に

あり、平成24年12月までに報告されたHIV感染者は計1万4

706人。

 

大阪市は1505人。エイズ患者は全国で6719人、大阪市は3

69人となっている。

 

HIV感染者、エイズ患者は世界で3300万人以上おり、とく

にサハラ砂漠以南のアフリカ大陸は2200万人以上と多い。

 

スイス・インフォによると、スイスのHIV感染者数は2012

年に前年比15%増えたが、13年には同8%減少して575人と

なった。

 

HIV感染の事例の40%は同性愛者で、地域・都市別では、ジュ

ネーブが最も高く、感染者は10万人あたり15・1人だった。

それらの数字からみると、スイスの数字は決して多くはないが、

17年までに感染者を350人にまで減少させる目標を設定。

 

今回のキャンペーンには、その実現のために年間2百万フラン(約

2億3千万円)もの予算をかけた。

 

啓発ビデオ作成だけでなく、ホームページを作成。

そこで「責任を持つ」「身体は自分で守る」「(性行為について)

配慮する」などのマニフェストの賛同を問い、コンドームの使用な

どを呼びかけている。

 

また、18歳以上で、マニフェストに賛同することを条件に、啓

発ポスターのモデルを一般募集。今夏公開予定で、すでに200人

以上の申し込みがあった。

 

こうした一般参加のやりようは、国民1人1人に、感染予防を自

らのこととして捉えてもらおうとういうのが狙いでもある。

 

9割が1年以内に性行為、8割が「満足」

 

当局側にすると、あらゆる手法で、あらゆる人に対し、HIV感染

予防への関心を高めてもらいたいという思いが今回のビデオ作成に

なったというわけだ。

 

ただ、音声を消してみると、確かにポルノ映画の宣伝かと間違われ

ても仕方がない。

 

スイス・インフォによると、広告代理店の関係者も「エロティック

な画像ではあるが、(感染予防のための)コンドーム使用という考

えまでにはたどり着かない」と指摘している。

こうした騒動をよそに、スイス国民は自らの性生活には満足して

いる。

 

スイス・インフォは、ある財団の調査結果として、18~60歳

の約80%は「セックスに非常に満足している」と伝えている。

 

具体的には、約90%が過去12カ月のうちに性行為に及んだとし、

約80%は性行為の相手が1人、3%は処女だった。

回答者(1千人)のうち3分の2は自らの経験に後悔はなかったと

答えているという。

 

 

「産経ニュースWEST」より抜粋。

 

さすがはスイス。政府がHIV感染予防啓発のために、高額の費用

を費やしてビデオを製作して、ユーチューブに投稿するとは日本で

は考えられないですね!!!

それなりに刺激的な場面もあります。

賛否が別れるのも当然です。

こんなビデオを日本の政府が作る勇気があったら、日本は変わると

思います。

でもこれを観てもHIV感染者が減るとは思いません。

 

問題のユーチューブ動画です。