「虫を寄せ付けない」は根拠不十分で消費者庁から摘発された虫除け防虫剤

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空間虫除け剤のパッケージに「虫を寄せ付けない」などと記載された表示内容は、「根拠不十分」と認定された。消費者庁は2月20日、景品表示法違反(優良誤認)として、販売している大手4社に再発防止などを求める措置命令を出した。

平成19年に大日本除虫菊が「虫コナーズ」を発売して以来、成長を続けてきた市場に「待った」がかかった形だ。また、そもそもこれらの商品が対象としている虫はユスリカやチョウバエで、ハエや蚊などではない。

それをパッケージには明記していても、消費者が誤認している懸念も浮上した。企業側の対応が求められている。

 

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消費者庁は「表示の裏付けデータに合理的根拠なし」と判断

 

措置命令が出された4社は①アース製薬(東京都)②興和(名古屋市)③大日本除虫菊(大阪市)④フマキラー(東京都)で、対象の商品は「バポナ虫よけネットW」「ウナコーワ虫よけ当番」「虫コナーズ」「虫よけバリア」など計30種類。

空間虫除け剤は、玄関やベランダに置いたり、つるしたりして使用するもので、トランスフルトリン、エムベントリン、メトフルトリンといったピレスロイド系薬剤など虫が嫌う忌避剤を空気中に蒸発させ、虫を寄せ付けないようにする。

各商品はパッケージなどで、つるすだけで「○畳」の空間を「○○○日間」、「いやな虫をよせつけない!」「いやな虫をシャットアウト」などと強い表現になっている。

消費者庁は、風通しのいい生活空間などでは薬剤成分が空気中にとどまりにくいため、効果が十分とはいえず、表示の根拠が認められないと指摘。

また、各社に根拠となるデータを求めたが、提出された資料は、裏付けとなる合理的な根拠を示すものとは認められなかったと説明した。

ただ、同庁は「薬剤成分の効果を否定するものではなく、消費者に対し、表示が実際のものより著しく優良であると示すものであり、景表法に違反すると判断した」と説明したようです。

 

メーカーの言い分はこうだ

 

 

アース製薬、興和、大日本除虫菊は「措置命令を真摯(しんし)に受け止め、適正な表示に努める」などとした。

フマキラーは「命令は表示に関するものであり、効果が否定されたわけではない。表示は既に変更しており、不服申し立てをするかどうかを含め検討している」とするコメントを出した。

ただ、4社が共通して主張しているのは、試験などで「十分な効果を確認している」という点で、「消費者庁からも効果を否定されたわけではない」と強調する。

屋外などの「開放空間」「いかなる環境下」でもという点において、表記に消費者の誤解を招くものであったとし、改善するとしている。

 

各社は「効果が否定されたわけではない」と強調

 

アース製薬は、商品の使用に適した部屋の広さを示す畳数表示をやめ、日数表示に関しては「使用環境により異なります」と追記。

「2つの薬剤で速く効く!長く効く!」は「2つの薬剤配合 ネットタイプの簡単虫よけ!」と書き換えた。「本品は蚊を対象とした商品ではありません」とのただし書きも追記する。

興和は、「いやな虫をシャットアウト」としていた文言を「いやな虫対策に」と書き換えたほか、「虫の侵入口に見えない3次元バリア!」を「虫の侵入口に有効成分が3次元に広がる!」とし、「ご使用環境により成分の広がりや持続期間は異なります」とただし書きを入れた。

大日本除虫菊は、畳数表示の下に「屋内の試験です」と追記。裏面の「14畳あたり一個」という表記は「ベランダ等、屋内と屋外の境目に一個」と書き換えた。

フマキラーは、日数表示の下に「虫の侵入を完全に防ぐものではありません」「強風時、低温時など使用環境によっては効果が得られない場合があります」と追記した。

 

そもそも蚊やハエが対象の商品ではない

 
大日本除虫菊のテレビCM「虫コナーズ」では商品名が人気フレーズになるなど、空間虫除け剤は消費者に急速に浸透した。

 
だが、そもそも対象としている虫が蚊やハエではないということが、消費者に浸透していないのではないかという声もある。

空間用虫除け剤が対象としている虫は、ユスリカやチョウバエなどの「不快害虫」で、ハエや蚊、ゴキブリ、ダニなど人体に影響を与えかねない「衛生害虫」とは区別される。

衛生害虫を対象としている蚊取り線香や虫よけスプレーなどは医薬品医療機器法(旧薬事法)の適用を受ける「医薬部外品」に当たるが、空間用虫よけ剤は同法の適用を受けない「雑品」に区分される。

4社のホームページや製品のパッケージには、適用害虫がユスリカやチョウバエであると明記されているものの、消費者にきちんと認知されているとは言い難く、蚊取り線香や虫よけスプレーのような効果があると誤認されている恐れもある。

元大阪府立公衆衛生研究所主任研究員で、いきもの研究社代表の吉田政弘さん)は、「使用条件と対象となる虫の種類を、消費者に周知する必要がある」と指摘。

また、「公的機関が試験方法や条件を明確に設定しておけばいいのではないか」と提案したそうです。

 
「産経新聞」より」一部抜粋してますが、

 
空間虫除け剤の「虫を寄せ付けない」の表現は、誤解を招くと思うよ・・・

各家庭によって空間の広さ、吊るす場所、通気性等によってだいぶ変わる。

なので私は空間虫除け剤は買った事が無い。効くわけが無い。

で蚊取り線香や肌に直接スプレーするタイプ等は、ある程度効き目があるようなのでキャンプ等に使用している。

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